オリエンタルモーター製ステップモーターを制御する

ORIENTAL MORTOR ステップモーター

 ORIENTAL MOTOR社製ステップモーターとドライバーをARDUINO + CNC-SHIELD で制御出来るか確認しました。結論的には出来ますが、 CNC-SHIELD から出力される制御信号(パルス)とドライバーの仕様が異なっていたので、その対応も含めて、内容をまとめておきたいと思います。
 写真はドライバー(左: DFC1507 )とステップモーター(右:PK545-NA)です。※現在、販売終了となっています。

ドライバ―接続仕様

 ステップモーターのドライバー(DFC1507) 接続仕様を掲載します。図はオリエンタルモーター社取扱説明書から引用し、一部実接続にあわせて追記・修正しています。
 このドライバーは 2Pulse方式(CW/CCW)に対応しますが、CNC‐SHIELD は 1 Pulse方式(STEP/DIR)なので変換が必要でした。〔注1〕接続部は、“1Pulseから2Pulse 方式への変換” の項で説明します。

※オリエンタルモーター取扱説明書から引用図に実接続用に修正

CNC‐SHIELD 接続方法

 これまでの投稿では、CNC-SHIELDに付属のA4988ドライバーを使用しましたが、今回はモーター専用ドライバー(DFC1507)をCNC-SHIELDに接続し利用します。
 下図の通り、 1 Pulse方式(STEP/DIR)の出力端子がありますのでこれを使います。今回はY軸用の端子を使います。

1 Pulse方式と 2 Pulse方式

  1パルス方式と2パルス方式は、どちらも2つの信号線を使いますが、1パルス方式はパルスと回転方向を指定します。2パルス方式は正転と逆転に対応するパルスを出力します。

1Pulseから2Pulse 方式への変換

 前記の通り、CNC‐SHIELD は 1 Pulse方式(STEP/DIR)ですが、 ドライバーは 2Pulse方式(CW/CCW)対応なので変換が必要です。今回、“3 to 8 Line Decorder 74HC138AP” という IC を使いました。接続は下記の通りです。

 CNC-SHIELD からの STEP/DIR 信号を “74HC138AP” に入力すると、Y1,Y3 端子からの出力は、“CW”,“CCW” 変換されます。
 74HC138AP 真理値表より、信号出力を確認出来ます。

1mm当りステップ数計算と動作確認

 ドライバーの D0 , D1 , D2 端子はグランドに落としているので、ステップ角は 0.036 度です。

 単にモーターを回転させるだけの実験で、実際には何もつけないのですが、X軸と同様にモーター1回転当り40mm 移動する場合の1mm 当りのステップ数は次の様になります。

 360 (度) ÷ 0.036 (度/STEP) ÷ 40 (mm) = 250 (STEP/mm)
 250 (STEP/mm) を GRBL のY軸パラメーター($1) に設定します。※GRBLの$1 初期値は 250 (STEP/mm) です。

 下記の投稿でモーター単体の角度で動作検証していますが、今回も同じ方法で動作確認しています。
【参考】 エクセルでステッピングモーター位置決め

まとめ

 一般のドライバーは価格的には非常に高額の様ですが、今回たまたま古いドライバーを入手できたので試してみました。
 大きな出力が必要な場合には、この様な使い方もあるのかな(?)と思います。

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